大掃除の時期にいつも思う事「もっとこまめに掃除をしておけばこんなに大変じゃなかったのに・・」と、後悔の念が大きな大掃除を私は迎えてしまいます。しかし、大掃除が終わった後のスッキリ感はとても心地良く、その後は、気持ちも晴れやかに過ごせるので嫌いではありません。

 

最近のお掃除グッズはとても進化していて、それまで大掃除にかかっていた時間の短縮が可能なうえに、より簡単によりキレイに出来るので楽しくもあります。そこで今回は、大掃除の時に(勿論、それ以外でも大丈夫です)家の外壁と外回りのお掃除ポイント箇所と気をつけて頂きたい事をご紹介していきたいと思います。

 

外壁や外回りの汚れの原因

 

家の中の生活の汚れと違い、外の汚れの原因は埃、排気ガスなどのスス、油汚れ(換気扇の排気口)カビ、コケ、鳥の糞等です。日々、ジワリと汚れが積み重なっていきますので気がついた時には、黒ずんでいたり、コケが生えてしまっていたりします。

 

ちなみに、もし光触媒塗料を使っていれば、セルフクリーニング効果で埃、排気ガスなどのスス等の汚れは光(太陽)と雨の力で洗い流されますが、それ以外の汚れについては効果が出ません。

 

お掃除しておきたいポイント

 

それでは、次にお掃除しておく事で美しさを保てるポイントとその理由をご紹介していきます。

 

①窓まわりのサッシ等の凹凸のある場所

下記写真を見て頂くと、黒い線が涙のように垂れています。汚れの正体は、出張った部分にたまったチリやホコリが雨水に流されて出来た筋です。

 

上部にたまった汚れを拭き取っておく事で、これを防ぐ事が可能です。

②光の当たらない場所や常に湿気ている場所

コケやカビは胞子、湿気(水)、土(養分)の条件が揃うとあっという間に発生していきます。ですので、光が当たらない場所は、コケの発生と成長速度が違います。家を1週ぐるりと見て回ると、北側面はコケが生えやすいのがよく分かります。

※写真はベランダの排水の蓋部分です。

ベランダが南面にあっても日が直接当たらないと、湿気やすくコケの発生と成長が速くなります。

 

③鳥の糞の放置は危険

鳥の糞は、屋根、外構、ベランダ、手すり、車等、場所を選ばずに降ってきます。鳥の糞だけは大掃除関係なく早めにお掃除してください。

鳥の糞には

  • 健康被害を引き起こすウィルスが含まれている
  • 塗膜を溶かす尿酸が含まれている(塗装面につくと塗膜を溶かします)

上記2つの理由から、発見した場合は素早くお掃除する事をオススメします。

 

お掃除の時はマスクを着用し、鳥の糞がカチカチになっている場合はお湯をかけてふやかしてから洗い流すとキレイにとれます。

 

塗装工事中にも容赦なく鳥さんから落とし物が降ってくる時がございます。ご近所様から塗料が飛んできたとクレームがあったのですが、確認すると鳥の糞だった事が過去に数件程ありました。あまりにも、鳥の糞害が続く時は、お掃除するだけではなく鳥避けの対策をとられた方が良いかと思います。

 

④雨樋の枯葉等のゴミ

雨樋に枯葉等のゴミが詰まってしまい、雨漏りの原因になる事があります。雨樋のゴミは取り除いておきましょう。しかし、足元が不安定な状態での作業は危険ですので、無理はしないようにしてください。

おまけ

これは外見の美しさとは少し違いますが、木材のプランター等を家に密着した状態にすると、シロアリ発生の原因になるとの事です(シロアリ駆除業者談)。壁に密着させずに、少し家と離れた場所に移動しておきましょう。

 

お掃除で気を付けて頂きたい6つの事

 

外壁のお掃除の方法ですが、光触媒を使った外壁以外は濡れる事は塗膜の劣化を進める原因になってしまうので、汚れを洗い流してくださいとオススメする事はできません。ですが、どうしても外壁を直接洗いたい場合は以下の事にご注意ください。

 

①水は上から下にかける

家の構造上、上からの水(雨)に想定した防水が施されていますが下から水がくるような防水はされていません。水をかける時は必ず上から下へとかけてください。

 

②家庭用高圧洗浄機の使い方と使う場所

家庭用高圧洗浄機は業務用のような威力はありませんが、それでも、劣化が始まっている塗膜には刺激が強すぎて、あわや劣化を進めかねません。

 

家庭用高圧洗浄機を使う場所は以下の場所にしてください。

  • 塗装された場所以外

(コンクリート、窓ガラスや網戸、ベランダ等)

  • シーリングされた場所以外

 

水洗いの時と同じで、必ず上から下へと使ってください。

 

③車と同じように優しく

車のお持ちの方はご存知だと思いますが、車は傷が付かないように、柔らかいスポンジや、柔らかい布を使って洗いますが家も同じように傷付かないように柔らかいものを使ってください。メラミンスポンジ(◯落ち君等)やタワシの様な固くて、こするようなものは使用しないでください。

 

④既に劣化している場所は掃除しない

壁を触って、手が白っぽくなったら、塗替えのタイミングがきていますのでその時は、お掃除はせずにそっとしておいてください。触れば、触るほど劣化が進んでしまいます。

 

⑤洗剤は中性洗剤を薄めて使う

洗剤を使う時は中性洗剤を薄めて使いましょう。しっかりと洗い流しておかないと、後でシミが残る事もありますのでご注意ください。

 

⑥安全第一

高い場所や手が届かない時にハシゴを思い浮かべるかもしれませんが室内と違い、足元が不安定な室外ではハシゴを使った作業はお勧めできません。わざわざニュースにならないので意識している方は少ないかもしれませんが、実際にハシゴでの作業は転落事故が多いです。骨折などしてしまってはお掃除どころではなくなってしまいます。無理をしないで、安全第一での作業にしてください。

 

最後に

 

いかがでしたか?お掃除しておきたいポイントをこまめに掃除しておく事で、外壁の汚れをある程度抑え、家を美しく保つ事が出来ます。気合を入れすぎて、塗装面をゴシゴシ磨くと塗膜に傷をつけてしまい、劣化を早めてしまう事もあるので、洗う時は優しく取り扱ってくださいね。

 

以前、塗装工事から1年後に濡縁の塗装が剥がれたと連絡が入った事があります。拝見させて頂くと、確かに塗装が剥がれてしまっていました。塗料の不良?(稀におこってくる事があります)と考えもしましたが、お話を伺うと、綺麗好きなお施主様が、水をかけタワシを使い毎日ゴシゴシと磨いておられたようです。

 

美しさを保つつもりが、まさかご自身で塗膜(塗料)を剥がし劣化を進めているなんて思いもされなかった事でしょう。メンテナンスの方法をしっかりとお伝えできていなかった事を反省する出来事でもありました。くれぐれも塗装面は車と同じように優しく扱ってくださいね。